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Illusion Forum イリュージョンフォーラム 錯視 幾何学的錯視 水平垂直錯視

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そうさ方法

  垂直線(赤線)と水平線(黒線)の長さを比べてみましょう。赤い垂直線の方が長く見えるのではないでしょうか。右上の「スタート」ボタンを押すと、正解がわかります。二つの線分は同じ長さなのです。

  この錯視図形では、水平線の中心に垂直線が立っています。このような配置は錯視の効果をより強調するものです。それぞれの線分を別々の場所に提示しても、やはり水平線より垂直線のほうが長くみえます。正確に言うと、垂直から20~30度傾いた線分がもっとも長く見える(過大視される)ことが知られています。

右上の「すすむ」ボタンを押すと次の画面にうつります。ここでは、赤黒両方の線を自由に動かすことができます。どのような配置のときに錯覚が強くなるか、ぜひ確認してください。

  このような錯視が生じる理由として、私たちが日常接している外界の特性が関係している、とする仮説があります。最近の研究によると、世界にはそもそも縦に長いモノのほうが多く(木や建物を想像してください)、またそれが網膜に投影されたときには、かなり短くなることがあります。

  たとえば、遠くへ延びる道路が目の前にあるという状況を考えてみましょう。そのとき、網膜上に投影されたセンターラインの長さは、とても短い可能性があります。広々とした平原の一本道であれば、そのセンターラインは、何キロメートルにも渡っているかもしれません。しかし網膜上では、投影されている他のパターン(たとえば手前にある横断歩道の横線)より短いかしれません。

説明図 水平垂直

  センターラインに限らず、木やビルのように、垂直方向に長いモノは、このような状況を引き起こす可能性が高いと考えられます。脳の視覚システムは、「垂直なものは、実際はもっと長いはずだ」という推論を瞬時にして行い、それが垂直線の長さを過大視させているのかもしれません。

    【参考文献】
  • Craven, B. J. (1993) Orientation dependence of human line-length judgements matches statistical structure in real-world scenes. Proc. R. Soc. Lond. B, 253, 101-106.
  • Howe, C. Q. & Purves, D. (2002) Range image statistics can explain the anomalous perception of length. PNAS, 99, 13184-13188.