ソーシャルミーティングシステム

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概要

ネットワーク上での円滑な議論を支援するCommunityBoardを開発した。これ は、誰が、いつ、何を話したかという議論の構造を視覚化するもので、議論状 況の把握を容易にする。

ネットワーク上での議論の困難さを解決

メーリングリストなどを用いて議論を行うことは日常的になってきている。場 所や時間を選ばず議論でき、便利である反面、交換されるメッセージ数が膨大 になって、議論状況の把握に困難さを感じる場面も多い。これは従来のシステム には、議論の文脈理解に対する十分な支援がないためである。この問題点を解決 するため、我々は 議論支援システムCommunityBoardを開発した。

議論構造をわかりやすく表示

図 1 にCommunityBoardの画面イメージを示す。議論状況 を把握する上で重要な点は、発言者、発言時期、話題の3つの情報、あるいはこ れらを組み合わせた情報に容易にアクセスできることである。CommunityBoard では一つのメッセージを一つのアイコンで表す。アイコンの顔画像が発言者を, 色の濃淡が発言時期の新旧を、画面上の位置が話題を表す。

Screen image of CommunityBoard
図 1: 議論支援システムの画面イメージ

その場に合わせた議論への参加が可能に

CommunityBoardを用いることで議論の把握が容易になり、生産的な議論となる ことが期待できる。例えば以下のことが実現される。
  1. 各話題への参加者の顔ぶれを見ることで、どのような返事が返ってく るか予測できる。
  2. 最近の話題と過去の話題を一瞥して区別でき、その場に合わせた話の 切り出し方ができる。
  3. 関連する話題が近くに表示されるため、ある話題が既出か未出か容易 に判断でき、無駄な問い合わせが減少する。
社会実験を行い、CommunityBoardの効果を評価することは今後の課題である。


  1. 松原繁夫,大黒~毅,服部文夫: コミュニティを対象とした語らい支援システム, 第6回マルチ・エージェント と協調計算ワークショッ プ予稿集 (MACC-97), (1997).
  2. Matsubara, S., Ohguro, T., and Hattori, F.: CommunityBoard: Social Meeting System able to Visualize the Structure of Discussions, Proc. of the 2nd International Conference on Knowledge-based Intelligent Electronic Systems (KES'98), pp.423--428 (1998).

Contact: 松原繁夫; Email: matsubara@cslab.kecl.ntt.co.jp

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Last modified on Thu Oct 15 11:47:00 JST 1998