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最近、多数の要素が互いに強く影響しあうシステムの振る舞いや、 それを工学的な立場から応用する方法が注目を集めています。 しかし、このような不規則系 に特有な性質を、精密科学の立場から数学的に議論することは困難を極めます。 私は、これまで自然界に存在する物質の協同現象を うまく説明してきた統計物理学を利用することで、 そういう困難を回避する試みをしています。 特に、コンピュータ科学の一分野である情報理論との理論的な整合性を探る見地から、 面白い発見がありました。 現在は、システム科学的な視点から、 センサーネットワークなどの革新技術における数理構造の抽出に挑戦しています。 また、情報理論と統計物理学によるゲーム理論の再構築にも興味を持っています。