災害の有効な救助活動は人類にとって重要なテーマであり、人工知能も多くの貢献が期待されている。 本チャレンジでは、災害等の危機管理シミュレーションをマルチエージェントシステムの応用分野の1つとして捉え、 危機管理シミュレーションの実現と結果の分析に関する研究の論文を広く募集する。本チャレンジにより、実用化可能な危機管理シミュレーションが実現できれば、 災害規模の予測を含め、災害に対する学習効果を高める事ができるなど、 社会的意義は大きいものと考える。 また、危機管理シミュレーション内で動作するエージェントは、 シミュレーションシナリオの記述や、刻々と変化する環境への対応、 エージェント同士の連携などが必要となる。 危機管理シミュレーションを通してこれらの問題に取り組むことで、 マルチエージェントシステムとしての発展も期待できる。
[マルチエージェントシミュレーションに関わる工学的研究]
多数のエージェントを用いたシミュレーションの実現は、さまざまな工学的研究の発 展を必要とするものである。
[マルチエージェントシミュレーションに関わる科学的研究]
危機管理シミュレーションで1000名が死傷したとする。その結果は何を意味するの か。ビデオゲームとどう違うのか。そうした問いに応えるには仮想空間やエージェン トに関わる科学的研究が必要となる。
福本 理人 (Masahito FUKUMOTO)
科学技術振興事業団 デジタルシティ研究センター
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