研究課題例 …思いつくままに
「動向情報への関心に,簡潔で平易な文章や視覚的なグラフで,もしくはそれらを協調させたマルチメディアプレゼンテーションで答えるための技術の確立」のためには,様々な要素技術が必要と考えます.
以下は思いつくままに上げたそれら研究課題の例です.これら特定の要素技術を研究するための参加も歓迎します.
- テキスト情報からのグラフ生成(可視化)
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新聞記事中にテキスト情報として現れる数値変化や傾向をわかりやすくグラフで表現する.データの捨象選択による可視化だけではなく,推論による補間を行う可視化.
- インフォメーション・アウトライニング
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記事群の要旨を可視化情報(グラフ)として表現し,それを介したインタラクティブな動向情報検索を実現する.
- 評価と可視化
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ある数値データを可視化する際に,そのデータに関する評価や解釈は可視化にどのような影響を与えるのか.
- 時空間情報一般の可視化
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時間を中心とする動向情報,それに空間(地域)等の軸が加わった多次元情報を可視化する一般的な枠組みの構築.ビール業界のシェアでも宅地価格の変動でも何でも可視化するためにはどんな情報とどんな仕組みが必要か.
- 註釈付けのあるグラフの作成
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グラフの特定の部分にテキストによる注釈(変化の原因や値の説明等)があるような形式のグラフの自動生成.
- 重要文の抽出と理解
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動向情報の中心となる統計情報の記述はどのような表現となっているのか,それを理解するためにはどのような枠組みが必要か.
- 新聞記事に現れる数値変化に関する表現の整合性確保と冗長性除去
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複数記事要約の重要技術である記事間の重複の除去と整合性の確保を数値表現について試みる.
- 言語表現と数値変化
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変化や量の度合いを表す程度表現にはどのようなバリエーションがあるのか,それらの表現と実際の数値変化はどういう関係にあるのか.
- 程度や傾向を訊ねる質問への応答
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factoid質問を超えた「どうなっていますか」「どんな調子ですか」等の質問にはどのように回答すればいいのか.
- 時期を限定した質問への応答
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ある時期のある統計量の値を訊ねる質問に回答するためにはどのような処理が必要か,一般のfactoid質問への対応で充分か,時期の限定に関する専門の処理が必要か.