「色情報から材質を認識する」を最終目標に，ものの色を忠実に（＝現実の色とほぼ同じに）記録・再現する技術の開発を進めています．実はものの色を正確に記録するにはRGBの3色では足らず，更に多くの色情報が必要です．そのような色情報を得るために，従来は1台の白黒カメラで色特性を変えるフィルタを複数回使用して撮影していました．こうすることで詳細な色情報が得られますが，静止物体の静止画しか撮影できないという課題がありました．今回は2台のカメラを用い，そのうち1台のカメラにはフィルタを付け，色特性の異なる2枚の画像をワンショットで取得し，それらに対しステレオ対応点探索を行い統合することで，移動物体であっても現実の色と遜色ない色再現画像を取得するステレオ分光カメラ技術を開発しました．