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研究講演

観測データから物理現象を再現する機械学習技術
データ駆動型アプローチに基づく物理シミュレーション
上田特別研究室(現在、協創情報研究部 知能創発環境研究グループ)
田中 佑典

概要

機械学習技術の進展はめざましく、今や様々な場面で使われ、成功を収めつつあります。では、機械学習を用いて物理現象のシミュレーションをすることも可能でしょうか。本講演では、この課題に対して、物理法則を事前知識として活用することで、観測データから物理現象を正確に再現するための機械学習技術を紹介します。これまでの歴史で培われてきた物理学の知識が、どのようにして機械学習に融合されるのかに焦点を当てます。また、このような研究の今後の展望、および生み出されるであろう価値についてお話します。

関連文献

[1] G. E. Karniadakis, I. G. Kevrekidis, L. Lu, P. Perdikaris, S. Wang, L. Yang, “Physics-informed machine learning,” Nature Reviews Physics, Vol. 3, No. 6, pp. 422-440, 2021.
[2] Y. Tanaka, T. Iwata, N. Ueda, “Symplectic spectrum Gaussian processes: Learning Hamiltonians from noisy and sparse data,” in Advances in Neural Information Processing Systems (NeurIPS), 2022.
[3] 田中佑典,岩田具治,上田修功,“エネルギーの保存・散逸則を満たすガウス過程モデル,”第25回情報論的学習理論ワークショップ,2022.
[4] 田中佑典,“ガウス過程と物理現象のモデル化(特集「AIとシミュレーション」),”人工知能学会誌,Vol. 38,No. 3,2023(印刷中).

講演動画

観測データから物理現象を再現する機械学習技術

講演資料
講演者紹介
田中 佑典
上田特別研究室(現在、協創情報研究部 知能創発環境研究グループ)
田中 佑典

NTT コミュニケーション科学基礎研究所 協創情報研究部 研究主任。2010年神戸大学工学部電気電子工学科卒業。2013年京都大学大学院情報学研究科修士課程修了。同年、NTT入社。2020年京都大学大学院情報学研究科博士課程修了。博士(情報学)。機械学習、データマイニングの研究に従事。電子情報通信学会、人工知能学会の各会員。