Awareness for Connectedness

「ひとのあかり」FaintPop, and others.

“繋がっていること”に対する“気付き”, コミュニケーション行動に対する感覚.
そのための,コミュニケーション環境にむけて.

発表論文:

「ひとのあかり」(Gleams of People)

「ひとのあかり」(Gleams of People) をひとことで言うと:

といったようなもの −シンプルで邪魔にならない,“繋がっている”感覚を伝えることを目指した, コミュニケーションメディアのひとつのかたちです.

画面イメージ(クリックして拡大):
画面イメージ

「人」を表す球をダブルクリックすることにより, 「色」にマップされた現在の「状態」をお互いに交換し合います. 相手の現在の「色」は,球の色になり, 自分の現在の「色」は右下から選択できます. メッセージの送受の様子は,同心円状のアニメーション効果や, 球のまたたきにより,表されます.

交換されるメッセージに乗っているのは,「状態」を意味する互いの「色」情報だけですが, メッセージの送受それ自体が,互いの「存在」を意味します. つまり,互いに「存在」と「状態」の情報を交換しあう,それだけの, シンプルなコミュニケーションメディアです. しかし, お互いが“繋がっている”感覚を伝えあることができるのではないか, またそれだけ伝われば充分な局面も多いのではないか, と考えています.

「わざわざ言葉にする程のことでもない.だけど,何かしら伝えたい.伝わってくると嬉しい.」 といったあたりを埋められるような,コミュニケーションメディアを指向しています.

「ひとのあかり」 in Deep
そもそもどうしてこんなことを考えているのか, 何故このようなかたちになっているのか. 深みにはまった解説です.少々 obsolute になっていますが,まあ,御参考まで.

発表文献

実は,いろんな局面でいろんな切り口での説明を試みています. ちょっと蝙蝠っぽいですが,通奏低音は同一.

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FaintPop

親しい仲間達とのスナップショット写真. みな普段の生活はもうばらばらであまり会うこともないが, 仲間であることにかわりはなく,時々は動向が気になる.
電話する? 手紙を書く? 別に用事もないのに妙じゃないか? ちょっとしたこと,今でも``繋がっている''ような気がする, そのかすかな手応えのようなものがあればそれでいい.
この写真を介して, 彼等とちょっとしたコミュニケーションを取ることができればいいのに.
FaintPop は,このシナリオの実現です. 早い話がダイナミックな“フォトフレーム”ですが, 通常の“フォトフレーム”と違うところは,

こんな感じのデバイス(左)で,画面はこんな感じ(右).クリックして拡大:
デバイス 画面イメージ

コンセプト的には,「ひとのあかり」と同根ですが,直接操作を採り入れ, またコミュニケーションの"記憶"をビルトインしてあります. 親しい人達の間で共有されるコミュニケーションが,その対象です.

写真(アイコン)をつつくと,自分からその相手に“つついたよ”というメッセージが飛びます. メッセージは,画面上で球が飛んでいくアニメーションで表わされます. 相手がメッセージを受けると,写真(アイコン)がアニメーションでリアクションします. 自分や相手以外の他の人にも,同じ画面が見えています.

つつき方には,ホジティブ・ニュートラル・ネガティブ,の三種類あって,それぞれ効果 (アニメーションやリアクションの,色・速さ・音など)が異なります. また,つつく対象にも, 相手をつつく(自分からその相手にメッセージが飛ぶ)・ 自分をつつく(自分から画面の全員にメッセージが飛ぶ), の二種類あります.

送られたメッセージの軌跡は,背景に履歴となって残ります. また,各ユーザーのアクティビティが,それぞれの写真(アイコン)の背景に表示されています. これは円グラフ状になっており, 色毎に,その人のホジティブ・ニュートラル・ネガティブの三種類のメッセージ,およびドラッグの 最近の頻度を表します. これらの表示は,数時間から一日程で徐々に消えていきます.

写真(アイコン)をドラッグして動かすことにより, その人と他の人の"近さ"を知ることができます. 相手が,ドラッグ中の写真の人に近づいてきたなら,その相手にとってドラッグ中の写真の 人は"近い".遠ざかったなら,"遠い".ことになります. この"近さ"の関係は,非対称です.

発表文献


「浸透圧」(あるいは 「気水域」 -Estuary-)

私は,どういった情報からできているのだろう?
本当は,誰と“繋がって”いるんだろう?

こういった問いを出発点として, 自分が行なっているコミュニケーション −まずは E-mail− の, 相手,方向,頻度といったものを,リアルタイムで可視化するツールを提案しています.
 コンセプトは, 「コミュニケーション・アクティビティに対するサマリ/有効性/記憶の表示器」.
現在,まだ pre-release といったところです. なので,下の文献では単に「表示器」と呼んでいます.

画面 誰から/誰へ,どのくらい,メッセージをやりとりしているのか?

表示は二重円グラフになっています. それぞれの扇型が,コミュニケーションの相手を表します(中心が,自分). 内側が,自分から相手へ.外側が,相手から自分へ. 大きさは,対応するコミュニケーションの頻度に比例します.

また,メッセージのやりとりが起きると,その方向に応じて"波"が渡っていきます. 双方向 biff といったような機能です.

発表文献

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Deep Green --A Lake in the Deep Forest--

彼女の瞳は森の中の湖を思い出させる.その湖(なみ)の底に.
虚空に見るは夜,虚無に聴くは月.では水底に識るは何.水脈,気脈,龍脈.
ohg.
研究項目, 大黒 毅, 協調システム研究グループCS研NTT
Last modified: Fri Jul 19 00:15:36 JST 2002