「ひとのあかり」,
FaintPop,
and others.
“繋がっていること”に対する“気付き”,
コミュニケーション行動に対する感覚.
そのための,コミュニケーション環境にむけて.
- 発表論文:
-
- Takeshi Ohguro:
Toward Agents which are Suggestive of ``Awareness of Connectedness''.
Trans. IEICE, pp.957-967,
Vol.E84-D, No.8, 2001.
- Takeshi Ohguro:
Toward the Agents which are Suggestive of ``Awareness of Connectedness''
in Proc.SAA2000,
pp. 207-214, Nov 2000.
- Takeshi Ohguro:
Enhancing the Awareness for Connectedness via Intuitional Presentation of Communication.
in Proc.KES'2000, (Special Session on Interactive Community Media),
pp. 341-344, Aug-Sep, 2000.
-
一枚絵での,とても簡単な紹介,あります.
(pdf.
CS研 Open House 2000
で使用したものの一枚目.
4枚組フルセットの 紹介用ポスター
もあります.
ただし,印刷すると絵がモノクロになってしまうかも知れません.
画面では大丈夫なのですが… 御免なさい.そのうち直します)
-
一枚紙での,簡潔な説明,あります.
(pdf. 1999年度CS研年報より抜粋,p.16)
-
非常に良く似たことを,お互い独立ではあるのですが,
考えておられる研究者の方々がいらっしゃいます.
-
電総研 の,
山本 吉伸 さん.
-
"ping" というメタファを使い,また
PING メディア
という言い方をされたのは,時期的にはおそらく山本さんの方が先なのではないかと
思います.
より実世界志向の,興味深い御提案をされています.
-
山梨大学 の,
郷 健太郎 さん.
-
"Familyware" というコンセプトで,親しい人達の間で使うための,邪魔に
ならない・言葉によらないメディア,というようなものを提案されています.
シナリオベースの設計手法という,興味深いアプローチをされています.
-
ふたりのアーティスト,中村理恵子さん
と 安斎利洋さんによる
連画プロジェクトから,
砂絵交信機 InterDune
というものが発表されています.
すごく,いい.
私がアーティストであったなら,ひょっとしてこういう形になったのかも知れない.
なんて,おそろしく不遜な物言いですが.
-
富士通さんから”携帯電話における思いやりコミュニケーション”という触れ込みで,
関連したコンセプトの実験サービス
(Chepre!)の
ニュースリリースが.
状態情報を提供するチャネルとコミュニケーションを行なうチャネルは異っています.
「ひとのあかり」(Gleams of People)
をひとことで言うと:
- 人々のあいだの ping.
- 非常に制限されたかたちの,しかしグラフィカルな ICQ
といったようなもの
−シンプルで邪魔にならない,“繋がっている”感覚を伝えることを目指した,
コミュニケーションメディアのひとつのかたちです.
画面イメージ(クリックして拡大):
「人」を表す球をダブルクリックすることにより,
「色」にマップされた現在の「状態」をお互いに交換し合います.
相手の現在の「色」は,球の色になり,
自分の現在の「色」は右下から選択できます.
メッセージの送受の様子は,同心円状のアニメーション効果や,
球のまたたきにより,表されます.
交換されるメッセージに乗っているのは,「状態」を意味する互いの「色」情報だけですが,
メッセージの送受それ自体が,互いの「存在」を意味します.
つまり,互いに「存在」と「状態」の情報を交換しあう,それだけの,
シンプルなコミュニケーションメディアです.
しかし,
お互いが“繋がっている”感覚を伝えあることができるのではないか,
またそれだけ伝われば充分な局面も多いのではないか,
と考えています.
「わざわざ言葉にする程のことでもない.だけど,何かしら伝えたい.伝わってくると嬉しい.」
といったあたりを埋められるような,コミュニケーションメディアを指向しています.
- 「ひとのあかり」 in Deep:
- そもそもどうしてこんなことを考えているのか,
何故このようなかたちになっているのか.
深みにはまった解説です.少々 obsolute になっていますが,まあ,御参考まで.
発表文献
実は,いろんな局面でいろんな切り口での説明を試みています.
ちょっと蝙蝠っぽいですが,通奏低音は同一.
- 大黒 毅, 吉田 仙, 桑原 和宏:
コミュニティの共有知の基盤としての存在・状態伝達システムの提案.
電子情報通信学会技術研究報告 Vol.99, No.534, pp.1-8 (AI99-77).
Jan 12-13, 2000.
- Takeshi Ohguro, Sen Yoshida and Kazuhiro Kuwabara:
Gleams of People:
Monitoring the presence of people with multi-agent architecture.
in Springer-Verlag LNAI 1733
Approaches to Intelligent Agents (PRIMA'99 proceedings),
pp. 170-182, 1999.
- 大黒 毅, 亀井 剛次, 桑原 和宏, 藤田 邦彦, 船越 要, 吉田 仙:
ソーシャルウェア: ネットワークコミュニティの支援.
第1回 コミュニティーネットワークシンポジウム,
電子情報通信学会 通信ソサエティ コミュニティネットワーク研究会,
Nov 4-5, 1999.
プレゼンテーション資料
- Takeshi Ohguro, Sen Yoshida and Kazuhiro Kuwabara:
People's presence and status information
as the basis for community knowledge.
Presented at
SMC'99 Workshop on Social Aspects of Knowledge and Memory,
Oct 12, 1999.
Presentation material is on the
workshop Web page.
Local copies for Extended abstract
and presentation material
are available.
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親しい仲間達とのスナップショット写真.
みな普段の生活はもうばらばらであまり会うこともないが,
仲間であることにかわりはなく,時々は動向が気になる.
電話する? 手紙を書く? 別に用事もないのに妙じゃないか?
ちょっとしたこと,今でも``繋がっている''ような気がする,
そのかすかな手応えのようなものがあればそれでいい.
この写真を介して,
彼等とちょっとしたコミュニケーションを取ることができればいいのに.
FaintPop は,このシナリオの実現です.
早い話がダイナミックな“フォトフレーム”ですが,
通常の“フォトフレーム”と違うところは,
- (顔)写真を,つついたり,動かしたりといった操作(=メッセージの送信)ができます.
- 画面は基本的に共有されています.
こんな感じのデバイス(左)で,画面はこんな感じ(右).クリックして拡大:
コンセプト的には,「ひとのあかり」と同根ですが,直接操作を採り入れ,
またコミュニケーションの"記憶"をビルトインしてあります.
親しい人達の間で共有されるコミュニケーションが,その対象です.
写真(アイコン)をつつくと,自分からその相手に“つついたよ”というメッセージが飛びます.
メッセージは,画面上で球が飛んでいくアニメーションで表わされます.
相手がメッセージを受けると,写真(アイコン)がアニメーションでリアクションします.
自分や相手以外の他の人にも,同じ画面が見えています.
つつき方には,ホジティブ・ニュートラル・ネガティブ,の三種類あって,それぞれ効果
(アニメーションやリアクションの,色・速さ・音など)が異なります.
また,つつく対象にも,
相手をつつく(自分からその相手にメッセージが飛ぶ)・
自分をつつく(自分から画面の全員にメッセージが飛ぶ),
の二種類あります.
送られたメッセージの軌跡は,背景に履歴となって残ります.
また,各ユーザーのアクティビティが,それぞれの写真(アイコン)の背景に表示されています.
これは円グラフ状になっており,
色毎に,その人のホジティブ・ニュートラル・ネガティブの三種類のメッセージ,およびドラッグの
最近の頻度を表します.
これらの表示は,数時間から一日程で徐々に消えていきます.
写真(アイコン)をドラッグして動かすことにより,
その人と他の人の"近さ"を知ることができます.
相手が,ドラッグ中の写真の人に近づいてきたなら,その相手にとってドラッグ中の写真の
人は"近い".遠ざかったなら,"遠い".ことになります.
この"近さ"の関係は,非対称です.
- 人のいとなみはうたかたの泡(pop)にも似て,情報のゆらめきもまた.
日立中央研究所・デザイン研究所による Waterscape
(ニュースリリース(PDF),
ZDNetの記事).
こんな感じで「泡」を使いたかったんだ,ということを気づかされました.
やられた(でもまだ半分).
FaintPop では,結果的に全然違う表現になっていますが.
発表文献
- 大黒 毅,桑原 和宏,大和田 龍夫,白井 良成:
小集団コミュニケーションシステム FaintPop: An Experience .
第1回ネットワーク社会とライフスタイルワークショップ,
信学会第二種研究会 NTSL 資料No.1, NTSL 3-1-4, pp. 18-23
- 大黒 毅,桑原 和宏,大和田 龍夫,白井 良成:
Sharing and Touching with Social Awareness
--``繋っている''感覚を共有するためのコミュニケーションシステム-- .
電子情報通信学会技術研究報告 Vol.101, No.308, pp. 1-8
(AI2001-25)
Sep. 14, 2001.
- Takeshi Ohguro, Kazuhiro Kuwabara, Tatsuo Owada and Yoshinari Shirai:
FaintPop: In Touch with the Social Relationships .
in Springer-Verlag LNAI 2253
New Frontiers in Artificial Intelligence
(Joint JSAI 2001 Workshop Post-Proceedings),
pp. 11-18, 2001.
JSAI-Synsophy International Workshop on Social Intelligence Design,
pp. 36-38 (position paper),
May 21-22, 2001.
(in SID 2001 workshop Web,
long paper can be found at
Participants and Papers
page)
私は,どういった情報からできているのだろう?
本当は,誰と“繋がって”いるんだろう?
こういった問いを出発点として,
自分が行なっているコミュニケーション −まずは E-mail− の,
相手,方向,頻度といったものを,リアルタイムで可視化するツールを提案しています.
コンセプトは,
「コミュニケーション・アクティビティに対するサマリ/有効性/記憶の表示器」.
現在,まだ pre-release といったところです.
なので,下の文献では単に「表示器」と呼んでいます.
誰から/誰へ,どのくらい,メッセージをやりとりしているのか?
表示は二重円グラフになっています.
それぞれの扇型が,コミュニケーションの相手を表します(中心が,自分).
内側が,自分から相手へ.外側が,相手から自分へ.
大きさは,対応するコミュニケーションの頻度に比例します.
また,メッセージのやりとりが起きると,その方向に応じて"波"が渡っていきます.
双方向 biff といったような機能です.
発表文献
- Takeshi Ohguro:
Toward Agents which are Suggestive of ``Awareness of Connectedness''.
Trans. IEICE, pp.957-967,
Vol.E84-D, No.8, 2001.
- モンフバータル デルゲルマー, 大黒 毅:
E-mail利用状況の直感的な表示
---コミュニケーション行動に対するアウェアネスの改善に向けて---.
第60回情処全国大会 講演論文集 (4) pp.167-168, Jan 2000.
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Deep Green --A Lake in the Deep Forest--
彼女の瞳は森の中の湖を思い出させる.その湖(なみ)の底に.
虚空に見るは夜,虚無に聴くは月.では水底に識るは何.水脈,気脈,龍脈.
ohg.
研究項目,
大黒 毅,
協調システム研究グループ,CS研,
NTT.
Last modified: Fri Jul 19 00:15:36 JST 2002