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テーマ展示

概要
人間と日常的に自然なコミュニケーションを行うコンピュータを実現するためには,コンピュータがただ単に言語的な情報を伝えるだけでなく,人間の内面に積極的に働きかけることが必須です.そうすることで,コンピュータは参加者である人間,および参加者間の共感を呼び起こし,知識意欲・会話意欲を刺激し,結果として人間同士のコミュニケーションも活性化させることが可能になります.
本テーマ展示では, という2項目について,ご紹介します.
本テーマ展示では, という2項目について,ご紹介します.
関連ウェブサイト
環境知能ビジョンサイト
関連ムービー


展示紹介ムービー
個別展示
みんなの会話を盛りあげるシステム キャンプ -感情に働きかける思考喚起型多人数対話システム-
どんな研究?
複数の人間が集う会話の場において,人間の発言を引き出し,会話を盛りあげるための研究です.対話システム「キャンプ」は,会話に参加する対話エージェントの介添えにより,飽きのこない,活発な会話を実現します.
どこが凄い?
クイズ形式のやり取りにより,人間が自ら思考を働かせるように仕向けることができます.さらに,対話エージェントが場に応じた適切な感情を表すことで,人間の良好な心理状態が導かれ,人間の発言意欲が高まります.
もたらされる変革
この研究が進展することにより,協同学習やデイケアといった大勢が集う場において,人々のコミュニケーションを促進することができます.それにより,人々の学習効果を高めたり,活発な交流を支援することにもつながります.
関連文献
- 浅井, 堂坂, 東中, 南, 前田, “多人数対話における対話エージェントのコミュニケーション活性効果,” 言語処理学会第15回年次大会発表論文集, D3-3, pp. 454-457, 2009.
- Minako Sawaki, Yasuhiro Minami, Ryuichiro Higashinaka, Kohji Dohsaka, Eisaku Maeda : "“WHO IS THIS”QUIZ DIALOGUE SYSTEM AND USERS’EVALUATION ”, IEEE Workshop on Spoken Language Technology (SLT2008), 2008.12.,pp.149-152.
- 南泰浩、澤木美奈子、森啓、東中竜一郎、堂坂浩二、前田英作: "思考喚起のためのクイズ対話システム", HAIシンポジウム2008(HAI体験セッション),2008.12.
- 南泰浩、澤木美奈子、東中竜一郎、堂坂浩二: "POMDPを利用した思考喚起型対話の制御", 電子情報通信学会音声研究会(SP),信学技報,vol.108,no.338,SP2008-95,pp.97-102,2008.12.
個別展示紹介ムービー
関連ムービー
親しみやすく,話したくなるシステム マフィン -共感喚起型対話システム-
どんな研究?
ユーザにとって,親しみやすく,話したくなる対話システムの実現を目的
としています.本研究では,自己開示と共感表出を行う対話システム「マフィン」を通して,親近感や対話の満足度を高める要素を分析しています.
どこが凄い?
人間同士の対話では,共感や自己開示が親近感の形成に重要であると分かっています.しかし,対話システムによる共感や自己開示の効果は分かっていませんでした.本研究により,システムが共感することで,システムの親しみやすさや対話の満足度が高まることが初めて分かりました.
もたらされる変革
コンピュータとのやり取りは無機質なものになりがちです.マフィンのように共感し,人間の心に働きかけることで,将来におけるコンピュータと人間との関係を,親しみやすく温かみのあるものにできます.
関連文献
- R.Higashinaka, K.Dohsaka, H.Isozaki, “Effects of self-disclosure and empathy in human-computer dialogue”, In Proc. of Spoken Language Technology Workshop (SLT2008), pp.109-112, 2008.
- 東中, 堂坂, 磯崎, “対話システムにおける共感と自己開示の効果”, 言語処理学会第15回年次大会発表論文集, D3-1, pp.446-449, 2009.