寺島裕貴 (TERASHIMA Hiroki)

NTT コミュニケーション科学基礎研究所
人間情報研究部 感覚共鳴研究グループ 研究員

近況

研究の興味

計算論的神経科学とそのアルゴリズム。特に感覚系に関して。

結局のところ、脳(神経回路)は何をしているのだろうか。そしてそれはどのような手順で行われているのか。たとえ全ニューロンの動作をシミュレートできたとしても、この観点抜きでは「理解」に程遠いと僕は考える。したがって、脳の振る舞いの意味を適切に説明できる程度の妥当な「解釈」を積み重ねていくことを目標としたい。

現在は感覚系、特に聴覚や触覚における情報の符号化戦略に興味を持って研究している。近年の知見を踏まえると、少なくとも低次視覚系での符号化は、ある種の効率性を最大化していると考えられる。そのような捉え方が他の感覚や高次の処理にも適用できるのかどうか、またより具体的にはどのような原理に従っているのかに注目している。また、今後は実験家との共同研究を通じて、より生物学的に妥当なモデルを構築していく予定。

研究業績・発表・成果物

論文類の写しをご覧になりたい方はお気軽に御連絡ください。

学術論文 (査読有り)

Hiroki Terashima, Haruo Hosoya, Toshiki Tani, Noritaka Ichinohe, Masato Okada (2013)
Sparse coding of harmonic vocalization in monkey auditory cortex
Neurocomputing 103: 14-21.
[doi:10.1016/j.neucom.2012.07.009]
Hiroki Terashima, Masato Okada (2012)
The topographic unsupervised learning of natural sounds in the auditory cortex
Advances in Neural Information Processing Systems 25: 2321-2329.
[PDF]
Hiroki Terashima, Haruo Hosoya (2009)
Sparse codes of harmonic natural sounds and their modulatory interactions
Network: Computation in Neural Systems 20(4): 253-267.
[doi:10.3109/09548980903447751]

会議等発表 (査読有り)

Hiroki Terashima, Masato Okada (2012)
The topographic unsupervised learning of natural sounds in the auditory cortex
In Advances in Neural Information Processing Systems 25: 2321-2329.
Th88, Neural Information Processing System 2012 (NIPS 2012), Lake Tahoe, Nevada, USA, 3-6 December 2012.
Poster. [PDF]
Hiroki Terashima, Masato Okada (2012)
Both ordered retinotopy and disordered tonotopy emerge from natural stimulus statistics
Sensory Coding & Natural Environment 2012, Klosterneuburg, Austria, 9-12 September 2012.
ポスター.
Hiroki Terashima, Masato Okada (2012)
A computational model of the disordered tonotopy in A1
The 4th international conference on Auditory Cortex, Lausanne, Switzerland, 31 August - 3 September 2012.
ポスター. [Abstract]
Hiroki Terashima, Masato Okada (2012)
V1 and A1 maps: different topographies, a common organizing principle
Cosyne Abstracts 2012 II-73.
The 9th Computational and Systems Neuroscience meeting (Cosyne) 2012, Salt Lake City, Utah, USA, 23-26 February 2012.
ポスター.[Abstract]
Hiroki Terashima, Masato Okada (2011)
Modelling disordered A1 map and ordered V1 map
Proceedings of the 21st Annual Conference of the Japanese Neural Network Society (JNNS2011), 110-111, P2-32, Okinawa, Japan, 15-17 December 2011.
Student Travel Support 受賞.大会奨励賞受賞.
ポスター. [Paper PDF]
Hiroki Terashima, Haruo Hosoya (2010)
Sparse codes of harmonic sound and their interaction explain harmony-related response of auditory cortex
BMC Neuroscience 11(Suppl 1): O19.
19th Annual Computational Neuroscience Meeting (CNS*2010), O19, San Antonio, Texas, USA, 24-30 July 2010.
Student Travel Award 受賞.口頭発表(Contributed Oral)に選出.
口頭.[doi:10.1186/1471-2202-11-S1-O19]
寺島裕貴, 細谷晴夫 (2009)
ハーモニーのスパースコーディングとその相互作用
日本神経回路学会 第19回全国大会 講演論文集 (JNNS2009), 152-153, 仙台, 9月24-26日, 2009年.
ポスター.[Paper PDF]

会議等発表 (査読無)

Hiroki Terashima, Shigeto Furukawa (2016)
A Developmental Analysis of Infant Vocalizations under a Sparse-code Framework
39th Annual MidWinter Meeting of Association for Research in Otolaryngology, San Diego, CA, USA, 20-24 February, 2016.
Poster.
寺島裕貴, 古川茂人 (2016)
乳幼児自然発話スパースコーディングモデルの検証
脳と心のメカニズム第16回冬のワークショップ, ルスツ, 北海道, 1月6-8日, 2016.
ポスター.
寺島裕貴, 古川茂人 (2015)
乳幼児音声発達のスパース符号に基づく解析
日本音響学会聴覚研究会, 勝沼, 11月13-14日, 2015年.
ポスター
寺島裕貴, 古川茂人 (2015)
効率的符号化に基づく乳児発話の解析
第25回 日本神経回路学会 全国大会 (JNNS 2015), 電気通信大学, 9月2-4日, 2015年.
ポスター
寺島裕貴 (2015)
脳における音と画像のスパース表現
音学シンポジウム2015 (第107回 音楽情報科学研究会), 電気通信大学, 東京, 5月23-24日, 2015.
招待講演.
寺島裕貴 (2015)
皮質計算原理の理解に向けたモデル駆動型領野比較
脳のセミナー最終回, 京都大学, 京都, 4月18-19日, 2015.
招待講演.
Hiroki Terashima, Masato Okada (2015)
A Computational Model for the Disorganized Tonotopy and Pitch Cells of the Auditory Cortex: Analogy With the Visual Cortex
38th Annual MidWinter Meeting of Association for Research in Otolaryngology, Baltimore, MD, USA, 21-25 February, 2015.
Poster.
寺島裕貴 (2015)
視覚野の計算モデルに音を学習させる:大脳新皮質の計算原理解明に向けて
玉川大学脳科学研究所若手の会第101回談話会, 玉川大学, 東京, 1月16日, 2015.
招待講演.
寺島裕貴, 岡田真人 (2015)
大脳新皮質の計算原理と言語普遍性:構造的類比
脳と心のメカニズム第15回冬のワークショップ, ルスツ, 北海道, 1月7-9日, 2015.
ポスター.
寺島裕貴, 岡田真人 (2014)
モデル駆動の大脳新皮質「普遍計算」探求:言語学との類比
包括型脳科学研究推進支援ネットワーク平成26年度冬のシンポジウム, 東京ガーデンパレス, 東京, 12月11-13日, 2014.
ポスター.
寺島裕貴 (2014)
自然音と聴覚野の計算モデル:なぜ・どのように・普遍性
第7回関東「音楽と脳」勉強会, 電気通信大学, 東京, 11月21日, 2014.
口頭.
寺島裕貴 (2014)
最適化問題としてのキャリア選択
脳科学若手の会第14回談話会「キャリアパスセミナー」, 東京大学, 10月19日, 2014.
口頭.
寺島裕貴 (2014)
自然刺激統計性と感覚野:計算論的領野比較の一例として
神経科学と統計科学の対話4, 統計数理研究所, 東京, 3月17-19日, 2014.
口頭.
寺島裕貴 (2014)
V1モデルに音を学習させる:視覚野から始まる計算論的領野比較
立命館大学視覚科学統合研究センターシンポジウム「視覚情報処理の新展開―局所回路から認知へ」 , 立命館大学, 滋賀, 3月13-14日, 2014.
口頭.
寺島裕貴, 岡田真人 (2014)
大脳皮質領野間の比較計算論:V1と A1 における試み
脳と心のメカニズム第14回冬のワークショップ, ルスツ, 北海道, 1月8-10日, 2014.
ポスター.
寺島裕貴, 岡田真人 (2013)
大脳皮質聴覚野は視覚野と同じ学習則を用いて統一的にモデル化できる
The 10th IEEE Tokyo Young Researchers Workshop, 早稲田大学, 東京, 12月7日, 2013.
ポスター.
Hiroki Terashima, Masato Okada (2013)
Pitch cells as a computational analogue to complex cells of visual cortex
The 18th Auditory Research Forum (ARF2013), 北小松, 滋賀, 12月14-15日, 2013.
ポスター.
Hiroki Terashima (2013)
Auditory Pitch Cells Can Emerge from Natural Sound Statistics: An Analogy with Visual Complex Cells
StatPhysHK Conference, HKUST, Hong Kong, 17-19 July, 2013.
口頭.
Hiroki Terashima (2013)
Using a V1 model to model A1: Emergence of maps and "complex cells" from natural sound statistics
Modeling Neural Activity: Statistics, Dynamical Systems, and Networks (MONA), Linue, Hawaii, USA, 26-28 June, 2013.
口頭.
寺島裕貴, 岡田真人 (2013)
視覚野の複雑細胞と聴覚野のピッチ細胞が相同である可能性について
Neuro2013, O3-9-5-2, 京都国際会館, 京都, 6月20-23日, 2013.
口頭.
寺島裕貴, 岡田真人 (2013)
大脳皮質聴覚野における「複雑細胞」の一検討
第27回人工知能学会全国大会 (JSAI2013), 3H3-OS-05b-7in, 富山, 6月4-7日, 2013.
口頭, ポスター. [Paper PDF]
学生奨励賞受賞.
寺島裕貴, 岡田真人 (2013)
大脳皮質聴覚野ピッチ細胞は視覚野複雑細胞と計算論的に相同か?
情報処理学会 音楽情報科学研究会 第99回研究発表会 (音学シンポジウム), お茶の水大学, 東京, 5月11-12日, 2013年.
ポスター
Hiroki Terashima, Masato Okada (2013)
On naturalness of natural sounds and ``complex cells'' of auditory cortex
脳と心のメカニズム第13回冬のワークショップ, 北海道, 1月9-11日, 2013年.
ポスター
寺島裕貴, 岡田真人 (2012)
A1の乱雑なトノトピーとピッチ選択性の計算論
日本音響学会聴覚研究会資料 42(8): 689-693, H-2012-125.
日本音響学会聴覚研究会, 豊橋, 11月22-23日, 2012年.
口頭
Hiroki Terashima (2012)
On the relationship between natural sound statistics and the auditory cortex: tonotopic map and pitch selectivity
Workshop on statistical aspects of neural coding, Kyoto, Japan, 1-2 November 2012.
口頭.
Hiroki Terashima, Masato Okada (2012)
Understanding disordered topography of auditory cortex through natural sound statistics
The 10th International Neural Coding Workshop, Prague, Czech Republic, 2-7 September 2012.
口頭.
寺島裕貴 (2012)
自然刺激への適応を通じた大脳皮質視覚野・聴覚野の統一的理解
第10回身体性認知科学と実世界応用に関する若手研究会(ECSRA), 東京大学, 8月6-7日, 2012年.
口頭
寺島裕貴, 岡田真人 (2012)
V1との計算論的相同性をA1のトポグラフィとピッチ選択性に見出す
脳と心のメカニズム第13回夏のワークショップ, 仙台, 7月26日, 2012年.
ポスター
寺島裕貴, 岡田真人 (2012)
視覚野と聴覚野の異なる地図構造を生む共通則
日本物理学会第67回年次大会, 25aAG-3, 神戸, 2月24-27日, 2012年.
口頭
寺島裕貴, 細谷晴夫, 谷利樹, 一戸紀孝, 岡田真人 (2012)
マーモセット一次聴覚野におけるハーモニックな鳴き声のスパースコーディング
脳と心のメカニズム第12回冬のワークショップ, 北海道, 1月16-18日, 2012年.
ポスター
寺島裕貴 (2011)
自然音の疎表現と聴覚皮質の関係を紐解く
神経科学と統計科学の対話2, 統計数理研究所, 東京, 12月26-27日, 2011年.
口頭
Hiroki Terashima, Masato Okada (2011)
A possible source of map disorder in primary auditory cortex: Statistics of natural auditory stimuli
Program No. 622.26, 2011 Neuroscience Meeting Planner. Society for Neuroscience, Washington, DC, USA, 2011.
ポスター.[Online Abstract]
寺島裕貴, 岡田真人 (2011)
自然刺激への適応から見る一次聴覚野と一次視覚野の相似と相異
日本音響学会聴覚研究会資料 41(7): H-2011-94.
日本音響学会聴覚研究会, 富山, 10月1-2日, 2011年.
ポスター
寺島裕貴, 岡田真人 (2011)
A1地図がV1のように滑らかでないのは何故か?
脳と心のメカニズム第12回夏のワークショップ, 神戸, 8月21-22日, 2011.
ポスター
寺島裕貴, 岡田真人 (2011)
視覚野・聴覚野地図の同一適応アルゴリズムによる解釈
第25回人工知能学会全国大会 (JSAI2011), 盛岡, 6月1-3日, 2011年.
全国大会優秀賞(口頭発表部門)受賞.
口頭, ポスター.[Paper PDF]
寺島裕貴, 岡田真人 (2011)
一次聴覚野トノトピーの滑らかさと音刺激統計性の関係
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 110(461): 325-330, NC2010-182.
口頭
Hiroki Terashima, Haruo Hosoya (2009)
Harmonic relations in modulatory peaks of auditory neurons emerge from a frequency-domain sparse code of harmonic sounds
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 108(480): 147-152, NC2008-128.
口頭

その他 (日本語)

寺島 裕貴 (2016)
脳の画像・音声処理の共通モデルによる理解―大脳新皮質の計算原理とスパース性―
画像ラボ 27(1): 35-42.
[PDF]
寺島 裕貴 (2014)
脳の画像・音声処理戦略を解き明かすスパースモデリング
映像情報メディア学会誌 68(12): 897-901.
[PDF]
寺島 裕貴 (2011)
「脳と心のメカニズム」第12回夏のワークショップ参加助成報告(1)
日本神経回路学会誌 18(4): 224-225.
[doi:10.3902/jnns.18.224]
寺島 裕貴 (2010)
ASCONE2009体験記
日本神経回路学会誌 17(1): 48-49.
[doi:10.3902/jnns.17.48]

学位論文

Hiroki Terashima (2014)
Computational Model for Auditory Cortex: An Analogy to Visual Cortex
学位論文, 東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻. 2014年3月.
[PDF]
寺島裕貴 (2011)
大脳皮質一次聴覚野と聴覚刺激統計性の関係:一次視覚野との対照
修士論文, 東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻. 2011年3月.
寺島裕貴 (2009)
Harmonically related modulation peaks of auditory neurons emerge from a frequency-domain sparse code of harmonic sounds
卒業論文, 東京大学理学部情報科学科. 2009年3月.

受賞

人工知能学会全国大会学生奨励賞
第27回人工知能学会全国大会(JSAI2013), 富山, 日本, 2013年6月6日.
優秀ポスター賞
東北脳科学ウィンタースクール, 宮城, 日本, 2012年2月.
日本神経回路学会大会奨励賞
日本神経回路学会第21回全国大会 (JNNS2011), 沖縄, 日本, 2011年12月.
人工知能学会全国大会優秀賞(口頭発表部門)
第25回人工知能学会全国大会 (JSAI2011), 盛岡, 日本, 2011年6月.
SNSS2011 Data Analysis Challenge Award
システム神経生物学スプリングスクール 2011 (SNSS2011), 京都, 日本, 2011年3月.
Organization for Computational Neuroscience Student Travel Award
19th Annual Computational Neuroscience Meeting (CNS*2010), San Antonio, Texas, USA, July, 2010.

資料

日本学術振興会特別研究員採用状況統計
いわゆる学振のうち、DC1, DC2, PD の採用状況(H14-H23)を Excel スプレッドシートに載せたもの。調査用に作ったもので正確性は保証できませんが、御自由にお使いください。

経歴

2003年4月 - 2007年3月
東京大学 教養学部 理科I類
The University of Edinburgh に留学中は休学。
2003年9月 - 2004年6月
Department of Computer Science, The University of Edinburgh, UK に visiting student として留学。
2007年4月 - 2009年3月
東京大学 理学部 情報科学科 細谷研究室
学士(理学) (2009年3月)
2009年4月 - 2014年3月
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻 岡田研究室
修士(科学) (2011年3月)
博士(科学) (2014年3月)

連絡先

E-mail
terashima.hiroki at lab dot ntt.co.jp
住所
〒243-0198 神奈川県厚木市森の里若宮3-1

背景の仙人図は大学研究室でのあだ名に因んで先輩の真塩海里さんが描いてくださったものです。

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