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データと学習の科学
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物理現象を再現する機械学習技術

エネルギー保存則を組み込んだガウス過程モデル

物理現象を再現する機械学習技術
どんな研究

物理現象を観測したデータから、機械学習を用いて、その背後にある物理法則に従う振る舞いを再現することは可能でしょうか。この展示では、ハミルトン力学の理論をガウス過程モデルに組み込み、物理現象を正確に再現し、高精度にシミュレーションできる機械学習技術を考案しました。

どこが凄い

物理現象を表す方程式を人手で設計することなく物理シミュレーションを行うことができます。観測データが少なく、かつ、ノイズを含む場合でも、エネルギーの保存・散逸則に従う物理現象を高精度にシミュレーションできることを示しました。

めざす未来

本研究により、複雑な物理現象に対する高精度なシミュレータを観測データから自動構築できるようになります。気象現象の高精度な予測や航空機設計の効率化および品質向上など、科学や産業の発展への貢献が期待できます。

物理現象を再現する機械学習技術
関連文献

[1] Y. Tanaka, T. Iwata, N. Ueda, “Symplectic spectrum Gaussian processes: Learning Hamiltonians from noisy and sparse data,” in Proc. Advances in Neural Information Processing Systems (NeurIPS), 2022.

[2] 田中佑典,岩田具治,上田修功,エネルギーの保存・散逸則を満たすガウス過程モデル,25回情報論的学習理論ワークショップ2022

[3] 田中佑典,“ガウス過程と物理現象のモデル化(特集「AIとシミュレーション」),”人工知能学会誌Vol. 38No. 32023(印刷中).

展示説明ムービー
ポスター
連絡先

田中 佑典(Yusuke Tanaka)

協創情報研究部 知能創発環境研究グループ

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