| 15 |
試技前の生理状態が勝敗を分ける実戦中のスノーボーダーの生理状態・身体運動・競技成績 
|
|---|
| どんな研究 |
スノーボード・ビッグエア競技大会に参戦中のトップアスリートを対象に、メンタルの指標として生理状態を多角的に計測し、動作や競技成績との関係を分析しました。その結果、試技前に交感神経活動が優位なほど、滑走速度などが速くなり、パフォーマンスが良くなることを発見しました。 |
|---|---|
| どこが凄い |
国内トップレベルのアスリートの生理状態や身体パフォーマンスの計測を、一般的な大会と同様の形式・環境（リアルのスキー場）の中で実現しました。また、この計測を通して、実戦環境におけるスポーツ選手の心身相互作用を見出すことにも成功しました。 |
| めざす未来 |
実験室環境では再現の難しい、強いプレッシャーがかかる実戦環境における心身相互作用のメカニズム解明が進めば、本番でパフォーマンスを発揮できる最適な状態にアスリートを導くことができます。さらに、プレッシャー下でパフォーマンスが求められる他の分野にも広く貢献が期待されます。 |
[1] S. Matsumura, K. Watanabe, N. Saijo, Y. Ooishi, T. Kimura, M. Kashino, “Positive Relationship Between Precompetitive Sympathetic Predominance and Competitive Performance in Elite Extreme Sports Athletes,” Frontiers in Sports and Active Living, Vol. 3, 712439, 2021.
[2] 松村聖司, 渡辺謙, 西條直樹, 柏野牧夫, “熟練フリースタイルスノーボーダーの試技前心理生理状態と試技中動作，競技成績の関係,” 日本スポーツ心理学会第49回大会, 2022.
松村 聖司（Seiji Matsumura）
柏野多様脳特別研究室