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絵画を見て抱く印象の違いはどこから?

視覚芸術に対して抱く印象の言語や属性による違いの解明

絵画を見て抱く印象の違いはどこから?
どんな研究

ある視覚芸術作品を見た時に抱く感情や印象は人それぞれです。この印象の違いはどこからくるのか?本研究では、絵画を対象に、人が相応しいと捉えた感情カテゴリおよび自由に表現した記述テキストを解析することで、描写の捉え方や表現方法が絵画経験と言語圏によることを明らかにしました。

どこが凄い

従来は、少数の感情カテゴリから人が選んだ感情の分析が主流でした。本研究では、感情カテゴリ選択と自由記述で収集した大人数の印象データを、自然言語解析技術と統計解析を駆使して客観的かつ定量的に解析することで、各属性で選ばれやすいカテゴリや使われやすい語彙を明らかにしました。

めざす未来

人がモノに対して抱く感情や印象を詳細に推定することで、人と関わるコンピュータを個人に合わせてカスタマイズする技術の実現に貢献します。今後は、「その人だったらどんなことを言うか/言いたいか」を模擬する対話技術に取り組み、コミュニケーション支援や効率化にも貢献します。

絵画を見て抱く印象の違いはどこから?
関連文献

[1] H. Narimatsu, R. Ueda, S. Kumano, "Cross-Linguistic Study on Affective Impression and Language for Visual Art Using Neural Speaker." in Proc. 10th International Conference on Affective Computing and Intelligent Interaction (ACII), 2022.

[2] 成松宏美, 熊野史朗, “絵画に対する個人の印象言語表現データの収集と分析,” 人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会95, pp. 71-74, 2022.

展示説明ムービー
ポスター
連絡先

成松 宏美(Hiromi Narimatsu)

人間情報研究部 感覚共鳴研究グループ

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