研究展示

コミュニケーションと計算の科学

08

限界まで効率よくメッセージを送れます

シャノン限界を達成する誤り訂正符号

どんな研究

高速な通信環境を実現するためには、雑音のある環境下で効率よく正しい情報を送受信する必要があります。これを実現する技術は「誤り訂正符号」と呼ばれています。本技術は、計算機科学者シャノンによって求められた、符号化効率の限界(シャノン限界)を達成する誤り訂正符号を実現します。

どこが凄い

第5世代移動通信システム(5G)に実装されている誤り訂正符号(LDPC符号・ポーラ符号)は、特殊な通信路ではシャノン限界を達成できますが、一般の通信路では達成できません。本展示の技術を用いることにより、一般の通信路でもシャノン限界を達成することができます。

めざす未来

本技術(CoCoNuTS*)を用いることで、既存の方法よりも効率のよい通信を実現できます。これは光通信や無線通信の帯域が貴重となる環境で効果を発揮します。今後は実環境に近い通信路に適用するための周辺技術を確立して、将来の通信技術の実現をめざします。

関連文献

  • [1] J. Muramatsu, “Channel coding and lossy source coding using a generator of constrained random numbers,” IEEE Transactions on Information Theory, Vol. 60, No. 5, pp. 2667-2686, 2014.
  • [2] J. Muramatsu, S. Miyake, “Channel code using constrained-random-number generator revisited,” IEEE Transactions on Information Theory, Vol. 65, No. 1, pp. 500-508, 2019.

ポスター

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当日の様子

連絡先

村松 純(Jun Muramatsu) 協創情報研究部 知能創発環境研究グループ
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