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なぜ人は接触確認アプリの利用をためらうのかCOCOAの普及に影響を与える社会的要因 ![]() |
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どんな研究 |
COCOAはコロナ感染症対策の一つとして期待されますが、その普及率は低迷しています。本研究でCOCOAのインストールや利用実態を調査した結果、人々は社会的規範や社会便益を意識して行動する一方で、偏見などを恐れて陽性登録を行わない傾向があることがわかりました。 |
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どこが凄い |
本研究結果は、たとえアプリのインストール数が増えたとしても、アプリ本来の効果が得られない可能性があることを示唆しています。アプリの普及に努めるだけではなく、正しい利用を促す対策の必要性、特に人々の不安を解消することの重要性を指摘しました。 |
めざす未来 |
本研究は、個人の権利や利益を守りつつ社会的便益を実現する情報技術の設計方法に示唆を与えるものです。この研究をさらに発展させることで、SDGsや環境問題など、個々の行動を結集して社会的便益を実現するような問題の克服に貢献することが期待されます。 |

[1] J. Jamieson, N. Yamashita, D.A. Epstein, Y. Chen, “Deciding if and how to use a COVID-19 contact tracing app: Influences of social factors on individual use in Japan,” in Proc. ACM Hum.-Comput. Interact. 5, CSCW2, Article 481, (CSCW'21), pp. 1?30, 2021.
[2] J. Jamieson, D.A. Epstein, Y. Chen, N. Yamashita, “Unpacking intention and behavior: Explaining contact tracing app adoption and hesitancy in the United States,” in Proc. the 2022 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI '22), pp. 1?14, 2022.
ジャック ジェーミソン(Jack Jamieson) 協創情報研究部 インタラクション対話研究グループ