研究展示
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指先で感じる“こっち”引かれる方向感覚を生成する脳の情報処理 ![]() |
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どんな研究 |
手に持ったものの重さを感じる・手をつないだ相手の意図を汲み取るなど、私たちは指先で感じる力の情報によって様々な現象を知覚しています。本研究では、脳活動計測を通して、このような手指が引かれる感覚を生み出している脳の情報処理の仕組みを探っています。 |
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どこが凄い |
指先の振動によって手が引かれて感じる錯覚現象を利用することで、力の方向を感じる処理に関わる脳活動を計測しました。その結果、手指が引かれる感覚の生成には、従来知られていた触覚を処理する脳部位だけでなく、頭頂連合野と呼ばれる空間や方向の情報処理を司る脳部位の活動が関わっていることを明らかにしました。 |
めざす未来 |
指先で力の方向を感じる脳の仕組みを明らかにすることで、触覚を用いた新しい情報提示手法への応用が期待されます。例えば、目の不自由な方の手を引いて道案内するモバイルデバイスや、義手で指先の感覚を再現する技術の研究開発に役立つ可能性が考えられます。 |
[1] J. De Havas, S. Ito, S. Bestmann, H. Gomi, “Neural dynamics of illusory tactile pulling sensations,” bioRxiv, 2021. https://doi.org/10.1101/2021.10.12.464029
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ジャック デ ハバス(Jack De Havas) 人間情報研究部 感覚運動研究グループ
Email: cs-openhouse-ml@hco.ntt.co.jp