メディアの科学

研究展示 19

浮像(うくぞう)

~影を駆使して絵に奥行きを与える光投影技術~

どんな研究

影を使った錯覚を利用して、印刷された対象や手書き文字が浮いてみえるように錯覚させる光投影技術です。画面上の対象に影を書き加えると、その対象が浮いているかのように見えることは知られていますが、現実の物体を浮いているかのように見せる技術は報告されていませんでした。

どこが凄い

本技術を利用することで、前もって準備した絵だけではなく、手書きした文字や絵に対しても、浮き上がっているかのような視覚効果を即座に与えることができます。また本技術による影の効果により、紙なのに透明フィルムであるかのような質感を実物体へ与えることができます。

めざす未来

錯覚を利用することで、現実場面でのモノの知覚や認知をより便利に、そしてより楽しい方向へ変えていくことが可能です。普段私たちが何気なく行なっている見ること、聞くこと、触ることをより一層楽しむことができる世界を創るための技術開発をめざしています。

関連文献

  • [1] T. Kawabe, “The illusion of floating objects caused by light projection of cast shadow,” in Proc. the Eighteenth Annual Meeting of the Vision Sciences Society (VSS2018), 2018.

ポスター

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当日の様子

展示代表者

河邉 隆寛
河邉 隆寛
人間情報研究部