人間の科学

研究展示 25

一流打者はボールをどのように打っているか?

~打撃中の身体運動計測から認知過程を探る~

どんな研究

巧みな打撃を実現するためには、正確なバット操作だけでなく、瞬時に球筋を見極めたり、打つ・打たないを判断したりする優れた認知機能も不可欠です。本研究では、ソフトボール一流打者の潜在的(無自覚的)認知情報処理の特徴を明らかにすることをめざしています。

どこが凄い

一流打者の認知機能を理解するには、リアリティのある状況下で行動を観測することが肝要です。私たちは、実戦(投打対戦)場面やバーチャルリアリティ環境での身体運動計測を通して、打撃のタイミング調節に関わる球種判断能力や投球フォーム由来の予測能力を測りました。

めざす未来

本研究のデータを蓄積していくことで、認知機能に関する打者の特性やタイプを評価・判別することに役立てます。また、こうした認知機能を向上させるためのフィードバック手法やトレーニング・メソッドを開発し、選手のスキル上達を支援していきます。

関連文献

  • [1] D, Nasu, M. Yamaguchi, T. Fukuda, N. Saijo, M. Kashino, T. Kimura, “Perception-action linkage in top athletes during batting,” in Proc. Society for Neuroscience 47th Annual Meeting, 2017.
    [2] T, Kimura, D. Nasu, M. Kashino, “Utilizing virtual reality to understand athletic performance and underlying sensorimotor processing,” in Proc. the 12th Biennial conference on the Engineering of Sport on behalf of the International Sports Engineering Association, 2018.

ポスター

アイコンをクリックすると、展示ポスターのPDFが開きます。
PDFの表示にはAdobe Acrobat Reader等のPDF閲覧表示が必要です。

当日の様子

展示代表者

木村 聡貴
木村 聡貴
スポーツ脳科学プロジェクト