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データ圧縮の効率を高めます複数の符号木による汎用的で高効率な可逆圧縮符号化 ![]() |
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どんな研究 |
データ圧縮では数値や文字などを短い0/1の系列に変換するルールが必要です。多くの場合、そのルールは符号木というyes/noチャートのような構造で表します。本研究では、符号木を複数組み合わせた符号森でより圧縮効率の高いルールを記述できる汎用的な手法を提案しました。 |
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どこが凄い |
符号森の設計は一般的には全ての木を同時に最適化する必要があるため難しく、従来法で設計可能な符号森は得意なデータが限定的でした。提案法では、理論解析を基に予め符号木の概形を決め打ちして問題を分解することで、幅広いデータで高効率なルールが設計可能になりました。 |
めざす未来 |
データ圧縮は情報通信の根底を支える重要技術の一つです。効率よく圧縮できると、同じデータならより少ない容量で、同じ容量ならより多くのデータを扱えます。提案法の知見を活かし、あらゆるデータ圧縮効率の底上げを通じて、より快適なコミュニケーションの実現をめざします。 |

[1] R. Sugiura, Y. Kamamoto, T. Moriya, “General form of almost instantaneous fixed-to-variable-length codes,” IEEE Transactions on Information Theory, Vol. 69, No. 12, pp. 7672-7690, 2023.
[2] R. Sugiura, M. Nishino, N. Yasuda, Y. Kamamoto, T. Moriya, “Optimal construction of N-bit-delay almost instantaneous fixed-to-variable-length codes,” under review.
杉浦 亮介(Ryosuke Sugiura)協創情報研究部 言語知能研究グループ