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社会的ロボットが見ていると良い子にふるまうロボットとのやり取りが幼児の思いやり行動を促進する ![]() |
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どんな研究 |
技術の進展により、こども園などでロボットの活用が進む中、子どもがロボットをどのように認識するかを明らかにすることは、幼児教育への応用の観点から重要です。本研究は、社会的ロボットが見ていると、子どもの思いやり行動が促進されることを発見しました。 |
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どこが凄い |
5歳の子どもは、対人インタラクション機能を有する社会的ロボットの前では他者を思いやる行動をとり、インタラクションできない非社会的ロボットの前では自己を優先する行動を示すことが明らかになりました。また、子どもは社会的ロボットに心を強く感じることもわかりました。 |
めざす未来 |
本成果は、社会的ロボットを子どもの自律的な学びに寄り添う「学習コンパニオン」として活用する際の設計指針などに利用できます。さまざまな子どもに応じて学びやすい関わり方や適切な支援方法を設計することで、AI時代における幼児教育の充足につながることが期待されます。 |

[1] Y. Okumura, T. Hattori, S. Fujita, T. Kobayashi, “A robot is watching me!: Five-year-old children care about their reputation after interaction with a social robot,” Child Development, Vol. 94, pp. 865-873, 2023.
[2] 奥村優子, 服部正嗣, 藤田早苗, 小林哲生, “ロボットが見ている!5歳児におけるロボットの前での評判操作と特性帰属,” 日本心理学会第88回大会, 2024.(特別優秀発表賞受賞)
[3] 池田彩夏, 奥村優子, “心の知覚の発達,” 日本赤ちゃん学会第24回学術集会, 2024.
奥村 優子(Yuko Okumura)協創情報研究部 コミュニケーション発達研究グループ