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データと学習の科学
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その出来事、どのように拡散する?

時変Hawkes過程を用いて状態の変化を推定

その出来事、どのように拡散する?
どんな研究

SNSにおける情報の伝搬、デモや伝染病の広がりなど種々の社会現象はコミュニティ(国や地域、オンラインコミュニティ)間の拡散過程として記述されます。拡散過程は、過去の事象の発生だけでなく、予測時刻における各コミュニティの「状態」(例えば、各地域の人々のデモ参加へのモチベーションやオンラインコミュニティにおけるユーザの関心の変化)によって変化します。拡散過程のモデル化に広く用いられるHawkes過程に深層学習モデルを導入することで、イベント履歴の背後にあるコミュニティの状態の時間変化を自動で学習する手法を構築しました。

どこが凄い

拡散過程のモデル化に広く用いられている既存のHawkes過程では、イベント発生の背後にある各コミュニティの「状態」を捉えることができません。本研究では、Hawkes過程においてイベントの発生確率を表す強度関数をニューラルネットとその微分を使って設計することで、コミュニティの状態の変化を柔軟にモデル化しつつ、強度関数のパラメータを効率的に学習する手法を構築しました。

めざす未来

提案手法によって、近未来のイベントの高精度な予測が可能になります。近未来のイベント予測は予測警備、マーケティング、防疫など様々な応用において重要なタスクです。例えば、暴力的なデモが起きそうな場所を正確に予測できれば事前の警備配置に役立てることができます。

その出来事、どのように拡散する?
関連文献

[1] M. Okawa, T. Iwata, Y. Tanaka, H. Toda, T. Kurashima, H. Kashima, “Dynamic Hawkes processes for discovering time-evolving communities' states behind diffusion processes,” in Proc. of the 27th ACM SIGKDD International Conference on Knowledge Discovery & Data Mining (KDD21), pp. 1276?1286, 2021.

展示説明ムービー
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Q&A
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ポスター
連絡先

大川 真耶(Maya Okawa) 人間情報研究所
Email: cs-openhouse-ml@hco.ntt.co.jp

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