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音と電気の信号で心臓の働きを見守りますマルチチャンネルの心音と心電からの心臓内部の活動推定 ![]() |
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どんな研究 |
心臓の異常を早期に発見するには、日常的に容易に計測できる情報に基づいて心臓の活動を推定する必要があります。そこで、体表面でとらえた音響信号や電気信号から、体内の音の発生源を推定したり、心筋細胞の活動電位を反映して電気的活動を可視化したりする技術を研究しています。 |
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どこが凄い |
心音の生成モデルを取り入れた振動子分解技術により、通常の聴診器では直接には聴き取れない心臓内部の複数の弁の開閉などの音源波形を推定可能になりました。さらにテンソル心電図と呼ぶ電気的活動の可視化により、一般的な心電図には表れにくい異常を明瞭に検出できる可能性を示唆しました。 |
めざす未来 |
手軽に自分で計測でき循環器の状態や機能が詳しく分かるパーソナルなシステムを実現し、心不全、虚血性心疾患、突然死と関連するような不整脈などの心疾患の早期発見や、疾病治療後のリハビリテーション、および健康な方のトレーニングのサポートなどへの貢献をめざします。 |

[1] S. Tsukada, “Wearable textile electrodes for long-term vector ECG monitoring 'Tensor Cardiography',” in Proc. ISMICT 2020, 2020.
[2] R. Shibue, M. Nakano, T. Iwata, K. Kashino, H. Tomoike, “Unsupervised heart sound decomposition and state estimation with generative oscillation models,” in Proc. EMBC 2021, pp. 5481?5487, 2021.
渋江 遼平(Ryohei Shibue) 物性科学基礎研究所
塚田 信吾(Shingo Tsukada) 物性科学基礎研究所
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