研究展示
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大規模なインフラ障害はどのくらい起こる?ネットワーク規模別不稼働率の厳密計算 ![]() |
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どんな研究 |
通信や電力などのネットワークインフラは、大規模な障害を避けるため、障害規模ごとに発生率をおさえる高信頼設計が求められています。この展示では、インフラの部品が時々故障するときに、障害規模別の障害発生率をインフラ設計から近似なしに求める技術を紹介します。 |
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どこが凄い |
決定グラフとよばれるデータ構造を用い障害規模別の発生率を近似なしで高速に求める技術を開発しました。従来手法を適用するとどうしても発生してしまう同じ計算を繰り返す無駄を省くことで、100ノード規模の現実的なネットワークにも適用できるようになりました。 |
めざす未来 |
本技術は、現代のネットワークインフラに要求される高い信頼性基準を、設計したインフラが満たしているか確認することに貢献します。このような技術をさらに発展させて、大規模障害がより起こりづらいネットワークインフラを設計できるようになる未来をめざします。 |

[1] K. Nakamura, T. Inoue, M. Nishino, N. Yasuda, S. Minato, “Exact and efficient network reliability evaluation per outage scale,” in Proc. The 2023 IEEE International Conference on Communications (ICC), 2023.
Kengo Nakamura
Linguistic Intelligence Research Group, Innovative Communication Laboratory