研究展示
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量子コンピュータの計算結果の信頼度を上げます量子ゲート列への高速な変換を行う確率的コンパイル ![]() |
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どんな研究 |
量子コンピュータに計算させるにはプログラムをゲート列に変換(=コンパイル)する必要がありますが、計算の信頼度を上げるためにゲート列が長くなる(=計算時間が増加)という問題があります。この展示では短いゲート列でも信頼度を向上させられるコンパイル方法を紹介します。 |
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どこが凄い |
確率的に異なるゲート列を実装することで、ゲート列を長くせずに信頼度を理論限界まで向上させられることを発見しました。また、無数にあるゲート列の中で、信頼度を最大化するためにどのゲート列をどのような確率で実装すれば良いかを効率的に求めることもできます。 |
めざす未来 |
世界を一変する量子コンピュータの実現にはコンパイラ開発が必要不可欠です。信頼性の高い計算を保証する効率的なコンパイル方法を、実現性の高い具体的な理論として解き明かすことにより、量子コンピュータの実現をめざします。 |

[1] S. Akibue, G. Kato, S. Tani, “Probabilistic state synthesis based on optimal convex approximation,” npj Quantum Information 10, 3, 2024.
[2] S. Akibue, G. Kato, S. Tani, “Probabilistic unitary synthesis with optimal accuracy,” under review.
秋笛 清石(Seiseki Akibue)メディア情報研究部 情報基礎理論研究グループ