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AIの眼で心電図を読み心筋細胞の性能を知る心電図を入力とする心筋細胞の状態推定 ![]() |
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どんな研究 |
私たちの周りには音や光など、様々な波形データが存在しています。そうした波形データを有効活用するためには、波形データを変化させる原因を推定する技術が必要です。 本研究では、心電図から、その元になっている心筋細胞の挙動に関する情報を推定することに取り組んでいます。 |
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どこが凄い |
医学的には心電図の波形の特徴と病気との大まかな対応は解明されていますが、細胞レベルでの状態推定は困難です。私たちは既存の心電図シミュレータによって人工的に生成した心電図を活用することで、細胞レベルでの状態推定を可能にしました。 |
めざす未来 |
臨床環境での本技術の実用化をめざします。また、心電図を含む多種多様な生体データに対して、その要因や関係性の解析技術を構築することで、健康状態の予測や治療のシミュレーションを行えるバイオデジタルツインの実現をめざします。 |

[1] S. Sugiura, T. Washio, A. Hatano, J. Okada, H. Watanabe, T. Hisada, “Multi-scale simulations of cardiac electrophysiology and mechanics using the university of Tokyo heart simulator,” Progress in Biophysics and Molecular Biology, Vol. 110, pp. 380–389, 2012.
[2] R. Nishikimi, M. Nakano, K. Kashino, S. Tsukada, “Variational autoencoder–based neural electrocardiogram synthesis trained by FEM-based heart simulator,” Cardiovascular Digital Health Journal, Vol. 5, Issue 1, pp. 19-28, 2024.
錦見 亮(Ryo Nishikimi)メディア情報研究部 生体情報処理研究グループ