研究展示

人間の科学

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微小な眼球運動から垣間見る認知状態

眼球運動の動特性と認知タスク・瞳孔径の関係

どんな研究

我々の眼球は、視覚刺激の情報を取り入れるセンサーであるだけではありません。眼球の運動特性はその時々の認知状態を反映します。本研究では、視線移動タスク中に生じる眼球運動の詳細な動特性が、タスクの難しさや瞳孔径の変化とどのように関連するかを調べました。

どこが凄い

これまで、視線や瞳孔の変化から認知状態を知ろうとする試みは多く行われてきました。本研究では、これまで見過ごされてきた微小な眼球運動を詳細に解析することにより、その動特性が認知状態の影響を受けることを発見しました。

めざす未来

無意識に生じる微小な眼球運動の計測に基づいて、本人も意識していないようなその時々の認知状態(認知的負荷、注意の方向など)を読み取る技術(マインドリーディング技術)の発展をめざします。作業者の集中度合いの評価やマーケティングなどにも応用できる可能性があります。

関連文献

  1. S. Yamagishi, M. Yoneya, S. Furukawa, “Relationship of postsaccadic oscillation with the state of the pupil inside the iris and with cognitive processing,” J Neurophysiol, Vol. 123, pp. 484-495, 2020.

ポスター

展示説明ムービー

動画の公開は終了いたしました。ご了承くださいますようお願いいたします。

連絡先

山岸 慎平 (Shimpei Yamagishi) 人間情報研究部 感覚共鳴研究グループ
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