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街における感染リスクを可視化します

匿名センサ情報に基づく人流推定手法

街における感染リスクを可視化します
どんな研究

感染者の移動経路を知ることで街における感染リスクを把握できますが、個人の移動情報の収集にはプライバシーの問題があります。本研究では、プライバシーに配慮しながら感染リスクを把握するために、街における匿名化された通過情報から感染者の移動経路集合を推定する手法を考案しました。

どこが凄い

移動経路をより良く推定するためには、匿名化された通過情報を正しく説明する人々の経路パターンからより適切なものを選ぶ必要があります。本技術では、人の移動の背景にあるモデルを考慮し、通過情報間の相関関係を調べることで、推定精度を高めることができました。

めざす未来

これから実現されるスマートシティにおいて、感染症対策は街が担う機能の1つとして考えられています。本技術によって、個人の移動経路という個人情報を収集することなく、匿名化して収集した情報から街にいる人々の感染リスクを推定することができます。

街における感染リスクを可視化します
関連文献

[1] 松田康太郎, 池内光希, 高橋洋介, 豊野剛, “感染経路を推定可能なスマートシティ基盤の実現に向けた匿名センサ情報に基づく人流推定手法,” ネットワークシステム研究会, 2020.

展示説明ムービー
Q&A
Q.質問/コメント A.回答
Q.質問/コメント

無症状のまま移動する人々によって、感染経路不明となる患者さんも多くいらっしゃいますが、
そのような状況下で一部の感染者の移動経路を推定することで、感染リスクを可視化することはできるのでしょうか。

A.回答

本技術では、感染が確認された方の同意の下で情報を収集するため、データを収集できないような無症状の人々が多ければ多いほど、リスクを評価するのが難しくなります。
どれほどの割合で感染者の情報が明らかになっていれば十分感染リスクを可視化できるかについては今後の検討課題の一つになります。

Q.質問/コメント

通過情報を取得する端末はどのようなものを想定されていますか?
スマホなどに仕込むのはよほどのインセンティブが無いと難しいかと。

A.回答

携帯できるモバイル端末(スマートフォンなど)を想定しております。
ご質問の通り,実際に技術を運用するにあたってはインセンティブなどの課題に対処する必要があると考えております.

Q.質問/コメント

推定する移動経路の本数(街を移動した推定感染者数)に関して制約はありますか。

A.回答

提案技術では、人数の情報を制約に入れて推定することが可能です。
また、閾値を設定して確率が非常に低いような移動を含まないという制約を入れることで、通過情報を説明する最少の人数からなる移動経路の推定を行うこともできます。

Q.質問/コメント

「通過情報を説明する移動経路の集合」はどのような定義ですか。

A.回答

時刻と位置からなる通過情報すべてが移動経路の集合のいずれか一つのみに含まれるようなものを指しています。
また、各移動経路に関して、確率的に起こりえないような移動を含まないことを制約に入れています。

Q.質問/コメント

複数の感染者の移動経路の推定からどのように感染リスクを把握しますか。

A.回答

感染者の推定経路から感染者がどの時刻にどの場所に滞在したかが推定されます。
その情報を用いて各時刻における各場所の感染リスクを推定し、各人が個別に管理する移動経路情報と組み合わせることで、個別に感染リスクを把握することを想定しています。

ポスター
連絡先

松田 康太郎 (Kotaro Matsuda) ネットワーク基盤技術研究所
Email: cs-openhouse-ml@hco.ntt.co.jp

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