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コロナ禍で知りたい:みんなが触ったのはどこ?

サーマルカメラによるモノタッチ判定とその実環境投影

コロナ禍で知りたい:みんなが触ったのはどこ?
どんな研究

コロナウイルス対策の一つとして環境表面(公共の場所の扉や棚など)の定期的な消毒があります。しかし、扉や棚のどこが触られているのか、消毒した後どれぐらい触られているのか、知る方法はありません。この展示では、人が触った場所を投影して可視化するシステムを紹介します。

どこが凄い

人がモノに触れると、人の体温がモノの表面に熱痕跡として残ります。本展示はその残った熱をサーモグラフィカメラで撮影することで、人が触れた場所を検出しています。近赤外カメラとサーモグラフィカメラを組み合わせることで、軽量なアルゴリズムで検出を可能にしています。

めざす未来

本技術で検出した人が触れた場所を実際のモノの上に投影して表示すると、その場所を一目で理解できます。ウイルスの可視化はできませんが、他人が触れた場所を避けたり、消毒し、少しでも安心できないかと考えています。感染者が触れた場所の追跡、消毒の効率化にも有効でしょう。

コロナ禍で知りたい:みんなが触ったのはどこ?
関連文献

[1] Y. Kishino, Y. Shirai, Y. Yanagisawa, K. Ohara, S. Mizutani, T. Suyama, “Identifying Human Contact Points on Environmental Surfaces using Heat Traces to Support Disinfect Activities,” SenSys2020 COVID-19 Pandemic Response, 2020.
[2] 白井良成, 岸野泰恵, 柳沢豊, 尾原和也, 水谷伸, 須山敬之, “Alertable Surfaces: ウイルスの付着を警告可能な実環境,” 第28回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS2020), 2020.

展示説明ムービー
Q&A
Q.質問/コメント A.回答
Q.質問/コメント

人が触れた際の熱は、その後どれくらいの期間検出が可能なのでしょうか?
例えば、人が触れた数分後にシステムを使用した場合、そういった過去の接触をどれくらい前までであれば検出できるのでしょうか?

A.回答

ご質問いただき,ありがとうございます.
人が触れた際の熱自体は,触れた物質の素材にもよりますが,数秒から十数秒程度で冷めて元の温度に戻ります.
本研究はシステムを動作させ続けていれば,この熱を人が触れたあととしてデータにできるというものになります.データとして蓄積した過去の接触の情報をどのように活用するかは,今後検討する応用先次第となります.

Q.質問/コメント

可視化された熱痕跡はいつ消えますか?

A.回答

ウイルスの生存期間が経過したら消えるような仕組みか,消毒した際に熱痕跡をリセットするような仕組みが必要だと考えています.今後実際に利用される場面に応じて検討する予定です.

Q.質問/コメント

冷え性でも検出されますか?

A.回答

本技術では,現在は屋内での利用を想定しています.一般的に冷え性でも人の手の先は周囲の気温よりは温かい場合が多いので,多くの場合に検出可能だと考えています.実際に真冬に外から帰って来て冷えた手で試しても検出可能でした.
しかし,原理として周囲のモノと手の温度差を利用しているため,温度差がわずかな場合には,検出が難しくなります.

ポスター
連絡先

岸野 泰恵 (Yasue Kishino) 協創情報研究部 知能創発環境研究グループ
Email: cs-openhouse-ml@hco.ntt.co.jp

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